<< SCSブログを表示

どのコーティングを選ぶべきか?パリレンコンフォーマルコーティングとアクリルコンフォーマルコーティングの比較

2022年10月7日

パリレンとアクリル樹脂はいずれも、よく知られたコンフォーマルコーティングです。これらのコーティングは化学的性質の違いから、それぞれ固有の特性と用途、機能を有しています。以下に、パリレンコンフォーマルコーティングとアクリルコンフォーマルコーティングの適用方法、長所と短所、それぞれのコーティングに適した用途が簡単にまとめられています。

コーティング適用

パリレン:パリレンコーティングは化学的蒸着 (CVD) プロセスにより、コーティング対象の基板や材料に適用されます。膜厚は通常0.0005”~0.002”(12.7~50.8um)ですが、0.0001”(2.54um)以下の厚さにすることも可能です。

アクリル:アクリル樹脂 (タイプAR) は液体のコンフォーマルコーティングで、スプレー、ディップ、ブラシ、ロボットシステムのいずれかで適用できます。一般に、スループット量、マスキング要件の複雑さ、コーティングオペレーターの熟練レベルなどによって、最適な適用方法が決まります。アクリルは通常、乾燥膜厚0.002”~0.005”(50.8~127um)で適用されます。

長所と短所

パリレン:パリレンコーティングは水分、薬品、酸、塩基、溶媒に対して優れた保護を提供します。また絶縁耐力が高く、誘電率が低いため、優れた絶縁性を備えたコーティングとなります。これらをはじめ数々の優れた特性が、驚くべき薄さのコーティングで実現できます。その厚さは通常、ミクロン単位で測定されます。その他の利点:

  • 優れた温度安定性
  • 生体適合性と生物学的安定性
  • 優れた潤滑性
  • 光学的透明性が高い
  • ウィスカ形成を防ぐ

パリレンコーティングは化学薬品に溶解しないため、回路基板修正のために除去するのはかなり困難となります。回路基板を修正するには、熱または機械的な除去プロセス (レーザーアブレーションやマイクロアブレーションなど) が一般的に使用されます。

アクリル:アクリルコンフォーマルコーティングは水分と湿気に対する優れたバリアを提供します。また、確実な耐真菌性を有し、硬化時に収縮しません。その他の利点:

  • 修正・修理のための除去が簡単にできる
  • 良好な誘電バリア特性
  • 紫外線 (UV) 追跡可能
  • 乾燥時間が短い

アクリルは、高温で使用される製品には向いていません。例えば、最も一般的なアクリルコーティングHumiSeal® 1B31の最高連続使用温度は125ºCです。アクリルコンフォーマルコーティングは、弱い溶剤 (イソプロピルアルコールやキシレンなど) で除去することができます。このことは、アクリルコーティングが強い溶媒に接触すると、十分な保護を提供できない可能性があることを意味します。

適用

パリレン:パリレンコーティングは、その超薄膜の性質と優れた特性により、さまざまな用途向けに優れた保護を提供します。高温と低温の両方で安定していることにより、厳しい条件が要求される輸送機器、産業用エレクトロニクス、航空宇宙、防衛用途向けの保護が得られます。また生体適合性があるため、医療機器の保護においてはしばしば唯一の選択肢となります。

アクリル:アクリルコーティングは、プリント回路基板の保護に広く使用されています。水分と真菌に対する耐性があるため、濡れる可能性が高いコンポーネントには特に効果的な選択肢となります。アクリルは、基板の修正が頻繁に必要とされる用途にも、望ましいコーティングとなります。

SCSのパリレンコンフォーマルコーティングおよびアクリルコンフォーマルコーティングの詳細およびお客様の製品への適応方法についてはSCSまでお問い合わせください

Global Coverage 第92号, 2022年夏号


この問題の詳細: