製造メーカーはしばしば、回路基板上のコンポーネントを修理する必要に迫られるため、アセンブリの修正・修理ができるかどうかに関してコーティング材料の選択がどのように影響するか、検討しておくことが重要になります。アセンブリ完了後に、プロセスや製品のさまざまな要件、またはコンポーネント交換などのために、コンフォーマルコーティングの修正や修理の必要が生じる可能性があります。従って、コーティングの材質を選択する際に、コンフォーマルコーティングの修正について考慮してください。

液体コーティングの除去

温度

コーティングの除去方法の1つに、熱 (例えばはんだごて) を使用してコーティングを融かして除去する方法があります。しかしながら、多くのコーティングは、非常に高い温度で長時間加熱しないと融解しません。そのような条件下では、アセンブリ製造に使用されているはんだ接合などの材料やコンポーネントに変色や残留物が生じ、悪影響を与える可能性があります。

コーティング除去プロセスに熱を使用する場合は、過剰な高温により剥離やパッド隆起、周囲の温度感受性デバイスの過熱が生じないように監視しなければなりません。またコンフォーマルコーティングが燃焼すると、有害・有毒な蒸気が発生することがあるため、十分に注意を払う必要があります。

化学物質

コンフォーマルコーティングの除去には、化学的手法がしばしば選択されます。使用する溶媒がプリント回路基板 (PWB) やコンポーネントに悪影響を与えず、またその溶媒に環境関連の問題がなければ、この手法は有用です。全てのコンフォーマルコーティングや用途に万能の溶媒は存在しません。実際、一部のコーティングは耐薬品性が高いため、溶媒では全く除去できません。コンフォーマルコーティングの化学的除去を検討する場合は、以下の点を考慮する必要があります。

ウレタンコーティングの除去

  • メタノール系/アルカリ活性剤溶媒
  • エチレングリコールエーテル系/アルカリ活性剤溶媒

アクリルコーティングの除去

  • 塩化メチレン、トリクロロエタン、ケトン類
  • ブチロラクトン

シリコーンコーティングの除去

  • 塩化メチレン系
  • 炭化水素系溶媒

エポキシコーティングの除去

  • 塩化メチレンと酸活性剤の併用

パリレンコーティングの除去

パリレンコーティングは化学薬品に溶解しないため、回路基板修正のための除去はかなり困難となります。ただしいくつかの除去方法が報告されており、パリレンコーティングされたコンポーネントのコーティング除去と修正は可能です。

熱による除去

レーザー光照射によるレーザーアブレーションで、表面の材料を除去します。レーザー光は、正確かつ高い再現性で、デリケートな材料の穴あけや切断、マーキングを行うことができます。レーザーアブレーションは、高密度でマスキングが難しい部品であっても、領域を非常に正確に除去します。マイクロエレクトロニクスや電気外科用機器、埋め込み電極など、非常に小型で精密かつ複雑な形状を無コーティングにする必要がある場合には、このアプローチが適している可能性があります。レーザーアブレーションは、コスト面の制約により、一般的な修正用として実用的なオプションではありません。

機械的除去

パリレンコーティングを除去する最も一般的な方法はマイクロアブレーションです。これは、パリレンコーティングのスポット除去や回路基板全体の除去の際に、最も迅速かつ経済的で環境に優しい方法となります。ガラスビーズ、プラスチックビーズ、炭酸水素ナトリウム、小麦デンプンといったさまざまな媒体が試験され、使用されています。コーティングを除去するには、さまざまな携帯型/据置型システム経由で圧縮空気を使用することにより、研磨媒体を回路基板に当てます。

コーティング除去のさまざまな方法や、SCSが提供するサービスの詳細については、SCSまでお問い合わせください。