エポキシコーティング

エポキシ樹脂 (ER) は、他のコンフォーマルコーティングと同様、薄い保護フィルムを形成し、良好な水分・絶縁バリア特性を提供します。このコーティングは温度および化学薬品に対する耐性に優れており、剛性が高く、確実な耐摩耗性を提供します。

エポキシは、一成分または二成分組成物として利用できます。一成分組成物は熱またはUV曝露により硬化します。二成分組成は、混合するとすぐに硬化し始めます。

エポキシコンフォーマルコーティングの適用プロセス

アクリルやポリウレタン、シリコーンと同様、エポキシも、3つの技法のいずれかによって適用されます。

• ブラシ：大きなマスキングが必要なプロトタイプやアセンブリにはブラシが推奨されます。このプロセスは、多くの場合、少数注文用です。
• スプレー：スプレーはエアロゾル缶またはスプレーガンで行われ、より数量が多い場合に効率的な技法です。大量生産の場合は、自動ロボットシステムによるスプレーでスループットを増加させることができます。
• ディップ：ディップコーティングは、自動または手動のプロセスで行うことができ、アームにデバイスを吊り下げ、このアームを下げてコーティング材料のタンクに浸かるようにします。多数のバッチには、機械によるディップ工程が最も効率的です。

デリケートなコンポーネントにエポキシコーティングを適用する場合は、コーティングの硬化が速すぎたり、温度が高すぎたりすると、フィルム収縮が起こることがあります。そのような収縮により、下にあるコンポーネントが損傷する可能性があります。そのため、収縮が問題になる場合は、低温での硬化方法をお勧めします。

エポキシコーティングの修正

エポキシ樹脂では、修正作業はほぼ不可能です。エポキシコーティングを除去できる溶媒は、回路基板に部品を接着させるために使用されているエポキシも除去してしまうためです。このような溶媒は、プリント回路基板のエポキシ系ラミネートにも影響します。よって、修正のソリューションとしては、ごく少量の溶媒を使うか、ナイフでコーティングを焼き取ることにより、注意深くスポット除去することが挙げられます。

経験豊富なSCSのチームは、お客様の用途に最適のコーティングだけでなく、選択したコーティングに最適の適用方法も見つけ出すお手伝いをいたします。