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コンフォーマルコーティングの除去:その方法と材料

6月 17, 2024
画像1の代替テキスト:片方の手でプリント回路基板を固定し、もう片方の手でブラシを使って基板に化学溶剤を塗布します。

コンフォーマルコーティングは、湿気、化学物質、その他の汚染物質への曝露など、環境中の危険から電子部品を保護します。しかしながら、部品の修理や改造のために保護膜を取り除かなければならない時が来るかもしれません。アクリル、シリコーン、ウレタンなどの液体コンフォーマルコーティングは、頻繁な手直しや基板の修理が予想される場合によく利用されます。パリレンコーティングは、回路基板修正のために除去することもできますが、堅牢な特性のため、特別な技術が必要となります。一般的に、コーティング除去の方法は、必要な除去範囲(部分的か全体か)、コーティングの種類、必要な補修の性質によって異なります。

化学溶剤:化学溶剤(アセトンやイソプロピルアルコールなど)の目的は、下にあるコンポーネントに害を与えることなく、コーティングを溶かすことです。ウレタンコーティングのように強固なコーティングの場合、その除去には、より強力な化学薬品が必要になります。コンポーネントへの化学的損傷を避けるために注意が必要です。

機械的アブレーション:機械的な方法としては、手作業でPCB表面からコーティングを削り取ったり、ブラストしたり、ブラッシングしたりする方法があります。また、PCB全体を化学溶剤にさらすのではなく、機械的アブレーションを利用して、コーティングを選択的に除去することもできます。下の基材の損傷を防ぐためには、過度な力をかけないようにする必要があります。

サーマル技法:サーマル技法は、熱風銃や赤外線システムの熱を利用して、塗膜を柔らかくするものです。コンポーネントの損傷、特に下の基材の損傷を防ぐには、精密な制御が極めて重要となります。

コーティングの除去方法を決定する際には、様々な要素を考慮する必要があります。第一に、除去技術は、使用されている具体的なコーティングの種類に合わせる必要があります。さらに考慮すべき点としては、環境への影響(廃棄物、煙霧など)、将来的な除去や再コーティングの可能性、廃棄の容易さ、コーティングの除去速度などがあります。さらに、コーティングが基材上に適用されていた期間の長さも、除去の難易度に影響します。

コンフォーマルコーティングの適切な除去方法と材料を選択することで、電子機器を安全かつ効果的にメンテナンスすることができます。このアプローチは、下にある基材を損傷するリスクを最小限に抑えながら、回路基板の性能を最適化するものです。コンフォーマルコーティングと修正ソリューションに関する詳細については、SCSまでオンラインで、または+1.317.244.1200にお電話でお問い合わせください。

Global Coverage 第98号 | 2024年春